「歯の詰め物や被せ物はどれくらいもちますか?」


こんにちは。今日はよくある質問のひとつ、「詰め物や被せ物って、どのくらいもちますか?」というお話をしてみたいと思います。実際に、治療が終わったあとに「これって何年ぐらいもちますか?」と聞かれることはとても多いんですよね。もちろん、患者さんにとっては気になるところだと思います。

ただ、これがなかなか一概に答えるのが難しくて…。素材やお口の中の状態、噛む力や日頃のケアの仕方によって、本当に差があるんです。でもあえて平均的な目安をお伝えすると、白い詰め物(レジン)だと3〜5年くらい、銀歯のような金属の詰め物や被せ物は7〜10年くらい、セラミックなどの白い被せ物になると10年以上もつこともあります。ただし、あくまでこれは目安です。10年以上もつ方もいれば、早い段階で再治療が必要になる方もいらっしゃいます。

じゃあ、なんで詰め物や被せ物がダメになるのか?といえば、やっぱり一番多いのは虫歯の再発ですね。詰め物の下に新しい虫歯ができてしまうと、見た目には分からなくてもやり直しが必要になります。あとは、噛みしめや歯ぎしりによるダメージ。これが意外と多いんです。そしてもう一つは、長年使っているうちに、詰め物と歯の間に少しずつ隙間ができて、そこに細菌が入り込んでしまうケースですね。

じゃあ、少しでも長持ちさせるにはどうすればいいかというと、やっぱり毎日のケアと定期検診です。歯ブラシはもちろんですが、歯と歯の間はフロスや歯間ブラシでしっかり掃除してあげること。それから、3〜6か月に1回は歯科でチェックしてもらうのがおすすめです。特に、噛みしめの強い方や、詰め物の数が多い方は注意が必要ですね。必要に応じて、マウスピースを使って歯を保護することもあります。

「これで一生安心ですか?」と聞かれることもありますが、残念ながら詰め物や被せ物は一生ものではありません。むしろ、うまく付き合いながら、必要に応じてメンテナンスしていくことが大切です。ときどき中をのぞいてみて、ちょっとした異変があればすぐに対処すれば、大きなトラブルになる前に防げますからね。 「治療が終わった=完了」ではなくて、「そこからがスタート」。詰め物や被せ物と、上手につきあっていけるように、気になることがあればいつでもご相談ください。